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2026.11.1

「加齢」は平等、「老い」は選択

いつまでも自分らしくいるために。

年齢を重ねることは、誰にでも訪れる自然な変化です。けれど、年齢を重ねた先の毎日を、どのように過ごすか。そのために今、何をしておくかは、自分自身で考え、選んでいくことができます。

いつまでも自分の足で歩きたい。
好きな場所へ出かけたい。
大切な人と会い、好きなことを楽しみたい。

そんな当たり前の日常を、これからも大切にしていくために知っておきたいのが「フレイル」です。

フレイルとは、健康と要介護の間にあるサイン

フレイルとは、加齢に伴って筋力や体力、心身の活力が低下し、健康な状態と要介護状態の中間にあることをいいます。例えば、以前より歩くのが遅くなった、疲れやすくなった、外出する機会が減った、食事の量が少なくなった・・・。こうした小さな変化も、身体からのサインかもしれません。フレイルは、早い段階で気づき、運動や食事、社会とのつながりなどを見直すことで、状態の改善や進行の予防が期待できます。大切なのは、年齢を理由にあきらめるのではなく、今できることから始めることです。

転倒を防ぐことは、未来の自分を守ること

高齢期に気をつけたいことの一つが、転倒です。ちょっとした段差につまずいたり、足元がふらついたり。転倒による骨折などのけががきっかけで、活動量が減り、筋力や体力がさらに低下してしまうことがあります。場合によっては、日常生活に大きな支障をきたすこともあります。だからこそ、転んでから対処するのではなく、転びにくい身体と環境を今から整えておくことが大切です。そのために意識したいのが、身体を支える関節と、動くための筋力です。

歩き方を工夫してみよう!「インターバル速歩」

フレイル対策の基本は、身体を動かす習慣を続けること。そこで注目したいのが、いつもの散歩に少し変化をつける「インターバル速歩」です。これは、少し息が弾むくらいの速歩きと、呼吸を整えながら歩くゆっくり歩きを交互に繰り返すウォーキング法。歩く速さにメリハリをつけることで、持久力や下半身の筋力向上を目指します。ただ歩くだけでなく、「速く歩く時間」と「ゆっくり歩く時間」をつくることがポイントです。

「速歩3分」+「ゆっくり歩き3分」を1セットとして、1日5セット(計30分)、週4日以上です。最初からこの目標を目指す必要はありません。体力に合わせて無理なく始め、継続することを大切にしましょう。

「歩く力」を守ることは、自分らしさを守ること

歩くことは、単なる移動ではありません。自分の足で買い物に行く。友人に会いに行く。旅行や趣味を楽しむ。歩く力は、そんな自分らしい暮らしを支えています。転倒を防ぐためにも、筋力やバランス能力を保ち、日頃から身体を動かす習慣を大切にしたいものです。

食べることも、未来の自分を守ること。

身体を動かす習慣と同じくらい大切なのが、毎日の食事です。年齢を重ねると、食欲が落ちたり、食事の量が減ったりして、知らないうちにエネルギーやたんぱく質が不足することがあります。食事が十分にとれない状態が続くと、筋肉量や体力の低下につながることも。いつまでも自分の足で歩き、好きなことを楽しむために、日々の食事を見直してみましょう。

 

歩く、立つ、座る、階段を上る。こうした毎日の動作を支えているのが筋肉です。筋肉の材料となるたんぱく質は、フレイル対策に欠かせない栄養素の一つ。年齢を重ねても活動的な毎日を送るために、食事からしっかりとることを意識しましょう。たんぱく質には動物性と植物性があり、動物性たんぱく質は、必須アミノ酸をバランスよく含み、消化吸収されやすい食品が多いのが特徴です。植物性たんぱく質は、大豆製品などから食物繊維も一緒にとれるのが魅力。それぞれに異なるよさがあるため、どちらか一方に偏らず、肉・魚・卵・乳製品・大豆製品などを組み合わせて、毎食たんぱく質を意識することが大切です。

また、関節の健康に関わる成分として、研究されているものの一つに、非変性Ⅱ型コラーゲンやプロテオグリカンがあります。もちろん、特定の成分だけで健康が保たれるわけではありません。基本となるのは、バランスのよい食事、適度な運動、十分な休養です。

守りたいのは、「自分らしさ」

自分の足で歩き、行きたい場所へ行く。自分で食事を選び、好きなことを楽しむ。人とつながり、自分らしい時間を過ごす。こうした日常を続けることは、私たちの生活の質や生きがいにもつながっています。フレイル対策は、単に筋力をつけることだけではありません。これからも自分らしく暮らしていくために、身体と心の土台を整えることなのです。

「もう年だから」と、できることを減らしてしまう前に。

今日、少し歩いてみる。
椅子からゆっくり立ち上がってみる。
食事にもう一品、たんぱく質を加えてみる。
誰かと話し、笑う時間をつくってみる。

そんな小さな積み重ねが、未来の自分を支える力になります。