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2026.9.1

認知症 〜「今からできることを考えよう」〜

認知症は、ある日突然やってくるものではありません。

「認知症」と聞くと、もの忘れがひどくなったり、日常生活ができなくなったりする状態を思い浮かべるかもしれません。でも、認知症はある日突然、健康な状態から認知症になるわけではありません。私たちの認知機能は、年齢を重ねるにつれて少しずつ変化していきます。その変化の中で、生活に支障が出るほど認知機能が低下した状態が「認知症」です。だからこそ大切なのは、認知症になってから考えるのではなく、健康な今こそ「脳の健康」を意識することなのです。

そもそも「認知症」とは?

認知症とは、脳の病気や障害などさまざまな原因によって、以前より認知機能が低下し、そのために日常生活や社会生活に支障が生じている状態をいいます。ここで大切なのが、「認知機能の低下=すぐに認知症」というわけではないということです。認知機能とは、私たちが日々の生活を送るために使っているさまざまな脳の働きのことです。

脳の働きには、「覚える」「考える」「判断する」「言葉を理解する」「時間や場所を認識する」「計画を立てる」などといった働きがあります。年齢を重ねれば、誰でもこうした認知機能には少しずつ変化が起こります。

「人の名前がすぐに出てこない」
「何を取りに来たのか忘れてしまう」

そんな経験は、多くの人にあるのではないでしょうか。しかし、加齢による自然な変化と、病気などによる認知症は同じではありません。また認知症は、ある日突然「健康」から「認知症」へ切り替わるものではありません。認知機能の変化は、長い時間をかけて進んでいくことがあります。

イメージすると、上記のように、段階を経て進んでいく場合があります。もちろん、すべての人がこの経過をたどるわけではありません。また、MCIになった人が必ず認知症になるわけでもありません。大切なのは、「認知症になる・ならない」の二択ではなく、その間にある長い時間にも目を向けることです。

認知機能の変化には「生活習慣」も関係しています。

年齢や遺伝的な要因など、私たち自身では変えることのできない要因もあります。一方で、認知機能の低下や認知症のリスクには、運動不足、食生活、喫煙、過度の飲酒、高血圧や糖尿病などの健康状態、社会的な孤立など、日々の生活や健康状態に関わる要因も関係していることが分かっています。「年齢を重ねること」は止められなくても、「どんな毎日を過ごすか」は、今から考えることができます。認知症を完全に防ぐことはできません。けれど、認知症になる時期を遅らせたり、認知機能をできるだけ長く保ったりするために、今からできることがあります。

わたしたちの身体は、毎日の食事からつくられています。だからこそ、さまざまな栄養素をバランスよく摂ることが基本です。特に年齢を重ねるにつれて意識したいのが、たんぱく質良質な脂質です。

「油は太るから、できるだけ摂らない方がいい」そんなイメージを持っていませんか?しかし、脂質も私たちのからだに必要な栄養素のひとつ。大切なのは、どのような脂質を選ぶかという視点です。そこで注目したいのが、植物油などに含まれるα-リノレン酸です。そして亜麻仁油は、α-リノレン酸を豊富に含む植物油として知られています。

 

注目の成分「DEL-1

近年、老化や炎症などとの関係で研究が進められているのが、DEL-1という体内のたんぱく質です。免疫や炎症の調節、骨などの組織の健康との関係が研究されていて、“若返りのたんぱく質”として注目されています。DEL-1研究で興味深いのが、日常の生活習慣との関係です。ある研究では、1日1時間のウォーキングを1か月続けた場合に、血中のDEL-1量が増加したことが報告されています。さらに興味深いことに、亜麻仁油を1日大さじ1杯摂取した場合にも、DEL-1の増加が確認されたという研究結果が報告されています。

 

また、青魚などに含まれるDHA・EPAも重要な油です。実はα-リノレン酸は体内で代謝されDHA・EPAに変換されます。しかし、その割合はごくわずかであるため、亜麻仁油とDHA・EPAはどちらも積極的に摂りたいですね。

認知症は、誰にとっても無関係ではないからこそ、まだ何も心配がない「今」が大切です。認知症を恐れるのではなく、これからも自分らしく過ごすために、今日の健康を大事にすることが未来の自分への明るい一歩になるのではないでしょうか。