
日本は世界でも類を見ないスピードで高齢化が進んでいます。健康で自立した生活を長く続けるためには、いかに「フレイル」を防ぐかが大切です。

フレイルとは、心身の活力が少しずつ衰えていく状態のこと。身体の筋力だけでなく、脳や気持ちの面でも元気を失いやすくなります。そのまま放っておくと介護が必要な状態へとつながる危険があります。
食欲が落ちて栄養が不足すると、筋肉や体力が低下し、外出や運動が減ります。活動量が減ると、さらに食欲も落ちてしまうー。このように「負のスパイラル」が回り出すと、心身の衰えは加速してしまいます。反対に、栄養をしっかり摂り、身体を動かし、人と関わることで、このスパイラルを断ち切ることができます。


脳は多くのエネルギーを消費する臓器です。十分な栄養が届かないと物忘れや気力の低下につながります。特にたんぱく質やビタミン、オメガ3系の脂肪酸などは脳の健康維持に欠かせません。毎日の食事にプラスして健康食品を上手に活用することで、脳に必要な栄養を効率よく補うことができます。


近年では自律神経に対し調整作用があり、炎症を抑える働きが期待されるキノコ由来の機能性成分の研究が進められ、注目されています。
また、その抗菌作用から古代から治療薬としても利用されてきたプロポリスは、認知症に関する日本人を対象とした研究報告も発表されています。

コグニサイズとは、運動をしながら頭も使う新しい認知症予防の方法で国立長寿医療研究センターが開発した認知症予防を目的とした取り組みの総称を表した造語です。

例えば、歩きながらしりとりをしたり、足踏みをしながら計算をしたり。身体を動かしながら考えることで、脳の働きが活性化し、認知機能の維持や向上につながります。ご自宅でも簡単にできるので、毎日の習慣に取り入れてみましょう。



また、人との交流がなくなることがフレイルの入り口になりやすいといわれています。趣味のサークルや地域のボランティア活動に参加したり、短時間でも仕事をしたり、自分に合った方法で、人との交流を続けるといいですね。「栄養」、「運動」、「交流」を味方につけて、未来の健康をつくりましょう。