WING

新着情報

2024.3.1

カラダの強化書

2月中旬は春一番が吹き、各地で季節外れの暖かさとなりました。暖かい空気に覆われやすく今年の春は気温が高くなる傾向にあるそうです。

春の陽気とともに冬の寒さで縮こまった身体を運動でほぐしてみましょう!

以前にもお伝えしたように、新型コロナウイルスが拡大した2020年〜21年にはフレイルが増加したという調査報告があります。

外出自粛が強く求められた結果、日常の活動量が著しく減少し、その結果、筋力・筋肉量の減少、口腔機能の低下、認知機能の低下など、その影響は広い範囲に及んでいて、「身体を動かさないことの怖さ」を十分に確認することになりました。

加齢と共に筋肉が減り、基礎代謝が落ちれば同じ食事の内容や量であっても、エネルギーとして消費されなかった分は脂肪として蓄積されます。脂肪細胞が大きくなれば炎症を促す物質がどんどん分泌され、全身に慢性的な炎症を起こすことにつながります。

慢性炎症の影響が血管や心肺機能、脳にまで及ぶことになり、結果的に健康寿命を縮めることになります。

慢性炎症を抑えるには、余分な脂肪を落とし、筋肉量をなるべく維持していくことが重要です。そのためには、やはり身体を動かすことに多くのメリットがあるのです。

身体を動かす「有酸素運動」や「筋力トレーニング」で全身の血流を上げることは、認知機能にも良い影響が出ることも証明されていますし、自律神経のバランスを整えることも可能です。

まさに「運動は万能」といえるでしょう。

「運動」と聞くと嫌がる人も多いですが、自分に合った運動、頻度で始めるとハードルはそれほど高くありません。まずは、有酸素運動として効果が高く関節にも優しいウォーキングがおすすめです。春の萌え出る草木を眺めながらぜひ始めてみてはいかがでしょうか。

健康寿命に立ちはだかる2つの壁があるといわれています。60代と70代の壁です。60代では長年の習慣から招く肥満や高血圧、糖尿病、脂質異常症などから、脳卒中や心筋梗塞などを招きやすくなります。

70代では、「転倒骨折」や「フレイル」の問題が出てきます。

70代の壁の原因となるサルコペニアは、筋肉量や筋力の低下による身体機能が低下していく状態のことです。冒頭でも説明した通り、筋肉量や筋力が低下すると基礎代謝が落ちて、脂肪を溜め込みやすい身体になります。筋肉量が一定基準以上に減少し、かつBMIという肥満度を表す体格指数が25以上になると、「サルコペニア肥満」と呼ばれる状態になります。先ほどの2つの壁を高くしてしまう最大の要因だといえるのに、予備軍を含めるとかなりの方が「サルコペニア肥満」の状態になってしまっているそうなのです。

その状態を打開するためには、下半身の筋肉を刺激するスクワットなどのトレーニングを行うといいでしょう。先に述べたウォーキングと共に習慣になるといいですね。

またサルコペニア肥満の予防・改善として栄養面も大切です。

筋肉・関節や腱、靭帯、さらには骨の材料になるたんぱく質が重要です。材料になるだけでなく、筋肉合成のスイッチにもなります。そのたんぱく質の吸収や代謝を助けるビタミンB群やビタミンD、全身に身体の材料となる栄養をスムーズに運ぶために必要なポリフェノールやオメガ3系の脂肪酸も必須です。

いつまでも美しく健やかに過ごしていける身体づくりをぜひ目指しましょう。