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2023.9.1

コロナ禍で気づいた「動かないことの怖さ」

今年は災害級の暑さが続き、秋風が吹き始める今の季節も高温傾向となり、残暑が厳しいといわれています。身体を動かそうにもこう暑いとついつい億劫になってしまいますよね。

人生100年時代といわれ、日本人の寿命は世界でもトップレベルです。しかし、あいかわらず健康寿命は伸びておらず、寝たきりの期間も世界でトップレベルです。加齢により心身が衰えていく状態のことをフレイルといいます。多くの高齢者はフレイル を経て要介護へと進みます。

新型コロナウイルスが拡大した2020年〜21年に高齢者のフレイルが増加したという調査報告があります。

外出自粛が強く求められた結果、日常の活動量が著しく減少し、その結果、筋力・筋肉量の減少、口腔機能の低下、認知機能の低下など、その影響は広い範囲に及んでいるのです。

身体機能の低下は自分ではなかなか気づかないものですが筋肉量の減少はどこで気づくのでしょうか?

実は、関節の痛みや違和感が起きて、その痛みがひどくなっていき、病院で診てもらって、初めて気づく人が多いようです。痛みがあると身体を動かすことが億劫になり、運動したくてもできなり状態になります。

厚生労働省の2022年国民生活基礎調査によると、自覚症状のあるお悩み(女性)の1位:腰痛、2位:肩こり、3位:手足の関節が痛む ということで「痛み」に悩んでいる方は非常に多くいます。

ハードな運動をする必要はありませんが、日常的に習慣にするのが望ましいといわれています。そうした意味でも基本は「ウォーキング」ではないでしょうか。

正しく歩かないと関節などに負担がかかるので、正しい歩き方をマスターしていきましょう。両足は拳ひとつ分くらい開き、平行に。かかとから着地するようにして、内ももを使って親指側に荷重をかけていくようにすると膝関節に負担をかけません。

適度な運動は筋力をつけるだけでなく、血流改善や食欲増進にもつながります。またウォーキングのように一定の動作をリズミカルに行う有酸素運動は、交感神経と副交感神経のバランスを整える効果が期待できます。

そして、食事ももちろん大切です。

代表的な栄養素としてはたんぱく質です。ある調査によると「フレイル」という言葉を知らない人ほど予防に必要なたんぱく質を摂っていないことがわかりました。筋肉・関節・骨などの運動器をはじめ、免疫の材料ともなるたんぱく質はしっかり意識して摂る必要があります。

それ以外では骨だけでなく筋肉量にも影響を及ぼすビタミンD、抗酸化の栄養素も欠かせません。ポリフェノールは抗酸化の働きで血管の健康度を維持し、その結果、上記のような栄養素をしっかりと全身に行き渡らせることができる他、軟骨の構成成分であるプロテオグリカンの産生を促進することを示唆する報告もあります。

身体の材料となる栄養素に加え、炎症や痛みの対策としての栄養素も摂り、さらに適度な運動を習慣化することで来るべき人生100年時代を「健康に」過ごせるようにしましょう!