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2022.12.1

なぜ、今「腸」なのか!?

今や「全身の健康の9割は腸と関係している」といっても過言ではないといわれています。

「腸」は、ただ食べ物を消化して便を作るだけの消化器官だと思われていましたが実は多くの細菌が住み、わたしたちの心や身体を守っていることがわかっていました。

私たちが毎日摂る食事は、ロから入って肛門から便として排泄されるまでに、食道から胃、腸の中を24~72時間かけて移動していきます。この通り道は消化管と呼ばれ、全長は約9mにも及びます。その中で最も長いのが腸で、人が生命を維持するうえでなくてはならない器官といわれています。

ウイルスや細菌などの「身体に悪いもの」を身体に入れないようにする最終防御ラインが「腸」なのです。このラインを突破されると、血液を通じて全身に「身体に悪いもの」が運ばれてしまいます。

そのため、全身の不調や病気の原因ともなり、日常で感じる倦怠感、高血圧、動脈硬化、肌荒れ、不眠、便秘、感染症、がん、脳トラブルなど、さまざまな症状につながるといわれています。

今や、長寿の秘訣は腸内環境を整える=「腸活」にあるといえるのではないでしょうか。

腸内環境を整えるためには、食生活がとても重要です。

その中でもカギを握るのが食物繊維です。食物繊維は不溶性食物繊維と水溶性食物繊維に分けられます。

両方とも摂取することが大切ですが特に水溶性食物繊維は善玉菌のエサとなり、その結果、短鎖脂肪酸(酪酸、酢酸など)を生み出します。最新の栄養学では食物繊維がもつ発酵性に注目が集まっています。短鎖脂肪酸などの代謝物が生成されるのを発酵といいますが発酵性が高いとそれらが多く生成されるので食物繊維を選ぶときの基準にしましょう。

短鎖脂肪酸の働きは多岐に渡り、「バリア機能を高める」、「Tレグ細胞を増やす」、「神経伝達物質(GABAなど)を作る」、「ダイエット促進」、「腸のぜん動運動促進」、「ミネラルの吸収促進」などがあります。

中でも、「酪酸」は、制御性T細胞(Tレグ細胞)という特殊な免疫細胞を増やす報告が次々とされ、最近特に注目されています。Tレグ細胞は炎症やアレルギー、自己免疫疾患(リウマチなど)を予防することがわかっています。

また、長寿者の腸には酪酸を増やす菌が多いこともわかっており、腸活の新たな主役として、ますます注目されていくのではないでしょうか。

腸内環境を整えるために、善玉菌のエサになる、水溶性食物繊維や「オリゴ糖」などを摂取することはもちろん、コロナ禍でさらに注目されている、腸と胃に働く「乳酸菌」なども積極的に取り入れていきましょう。

あなたも腸活でイキイキとした毎日を過ごしませんか。